
「子供にプログラミングっていつから?」
「幼児期や小学生では早い?」
「今からうちの子がやるなら、どんなふうに始めればいいの?」
小学校でもプログラミング教育が必修化するなど、プログラミングは注目ですよね。
この記事では、小学2年生の息子と現在進行形でプログラミングを学んでいる筆者が、「早くからプログラミングを学ぶべき理由」と「プログラミング教育の年齢別の始め方」をお伝えします。
プログラミング未経験のママパパさんやITが苦手なママパパさんにもわかりやすく説明しています!
目次
【結論】プログラミング教育は3歳頃から始められる
プログラミング教育は、3歳くらいから可能です。早くから学習することで、プログラミング学習のメリットを多く受けられます。ただし、幼児と小学生以降では、有効な取り組み方が異なります。
| 始める年齢 | おすすめの始め方 |
|---|---|
| 3歳〜就学前 | ・プログラミングおもちゃ ・Viscuit(ビスケット) |
| 小学1年生〜小学4年生 | ・Scratch(スクラッチ) ・code.org(コードオルグ) |
| 小学5年生〜中学生 | ・Scratch ・Pythonなど |
年齢はだいたいの目安です。お子さんの発達段階に合わせてください。
年齢別!プログラミングの学習の仕方
3歳〜就学前はおもちゃか簡単なアプリ
プログラミングおもちゃで楽しみながら
4歳頃から、「〇〇したら、△△になる」という理由づけ(因果関係)ができる様になってくると言われています。この時期から、プログラミングの「考え方」を学べるようになってきます。
とはいえ、4歳頃は、パソコンやタブレットを使ったプログラミングは必要ありません。プログラミングおもちゃや知育教材を続けることで十分プログラミング学習はできています。大事なのは、「〇〇したら、△△になる」という理由づけ(因果関係)を知ること。パソコンを操作したりできなくても、この段階では大丈夫です。
5歳後半からアプリにも挑戦
就学前5歳後半から6歳頃にかけて、プログラミングアプリなどに興味を持つ様なら、挑戦してもいいと思います。
就学前のプログラミングアプリでは、Viscuit(ビスケット)がおすすめです。

自分で書いた絵を動かす、という単純なアプリですが、文字が一切出てこない設計になっていて、直感的に遊ぶことができます。遊びながら、「きまりにしたがって、動く」というプログラミングの基礎を体験することができます。
最初は操作がわかりにくいので説明動画をチェック推奨です!
小学生1〜4年生はビジュアルプログラミングをしよう
小学生の低学年からプログラミングをやり始める際、まずは興味のあるプログラミングソフトに触ってみましょう。
小学校1〜4年生がイチから始めるなら、マウス操作でブロックを組み合わせて命令を作るビジュアルプログラミングがおすすめです。
Scratch(スクラッチ)
無料でできるものとしては一番おすすめなのはScratchです。

Scratchは、世界で一番使われている子供用プログラミングツールです。多くのプログラミングスクールでも取り入れられています。
自由度が高く、さまざまなゲームや物語がScratchのサーバー上で公開されています。プログラミングの基礎基本が幅広く学べ、多くのスキルが習得できるでしょう。
インターネットや書籍で、ゲームの作り方の解説が多数あり、見本に困ることはありません。
↓↓うちの子が使っていたスクラッチの書籍↓↓
Hour of Code(アワーオブコード)

Hour of Code(アワーオブコード)は「Code.org」という非営利団体が運営している、1時間で1レッスンを目指したプログラミングプロジェクトです。無料でプログラミングのアクティビティを体験することができます。
題材も数多くあり、Scratch、マイクラ、ディズニーなど、お子さんの好みに合わせた題材から始めることができます。
サイトがややわかりにくいので、最初はお家の人が一緒にやってあげましょう。
小学生5〜6年生:できる子はテキストプログラミングに挑戦
小学校高学年からは、Scratchなどのブロックプログラミングに加えて、慣れてきたらテキストプログラミングにチャレンジしてみましょう。テキストプログラミングは、基本的に英語でのプログラミングになるので、タイピングや英語の能力も求められます。しかし、テキストプログラミングは、より実践的で圧倒的にできることが広がります。
テキストプログラミングは、独学では難しいのは確かなので、子供用の書籍や、プログラミングスクールの活用が望ましいです。
もちろん、小学校高学年のお子さんでもビジュアルプログラミングだけでも問題はありません!
Progate

テキストプログラミングに初めて挑戦するなら、「Progate」という学習サイトがおすすめです。無料講座だけでも、「HTML&CSS」や、「Python」といった実用的なプログラミング言語を学ぶことができます。基礎部分以上のものを学びたい場合は、有料でハイレベルな学習にも取り組むことができます。
小学生が「早くから」プログラミングを行うべき理由

プログラミング的思考力がつく
プログラミングを学ぶ一番のメリットは、実はプログラミングスキルをつけることではありません。プログラミング教育の本質は、「プログラミング的思考」を育てることにあります。
プログラミング思考とは「どうすれば目的を達成できるか」を逆算し、必要な手順を論理的に組み立てる力です。
プログラミング的思考は、IT分野に限らず、学習・生活・仕事のすべてにおいて重要なスキルです。
小学生のうちから早めにプログラミングをしておくことによって、算数や理科などの教科でも論理的に考える癖がついてきますよ!
小学校の先取りになる
2020年から小学校でもプログラミング教育が必修になりました。算数や理科といった各教科でプログラミング的内容を入れる学校が多いようですが、実際にパソコンやタブレットを使ってプログラミングをしている学校もある様です。
早めにプログラミングに触れておくことは、学校でプログラミングをやる際の先取りになります。学校でのプログラミング学習は、一斉指導の性質上、生徒一人一人の進捗に学校の先生が向き合うのは難しいです。事前にプログラミング学習の先取りをしておくことは、お子さんのやる気アップにつながったり、つまづきを未然に防いだりできます。
ITの知識がつく
パソコンやタブレットの知識が増えるのは、これからのIT社会で圧倒的にプラスになります。プログラミング学習をしているうちに、タイピングやファイル保存のスキルなども自然と付いていきます。これらパソコンスキルは、小学校段階で覚えておくに越したことはないスキルです。
プログラミングで得られるスキルは、将来的にプログラマーにならなかったとしても、無駄になることは決してないスキルと言えるでしょう。
自宅のプログラミング学習で注意すること

子供だけにやらせずに親も一緒にやる
お子さんが初めてプログラミングをする際は、親御さんが一緒に取り組んであげることが大切です。決してお子さんだけに任せず、近くで見守ったり声をかけたりしましょう。プログラミング学習の初期は、ちょっとしたつまずきで挫折しやすい時期だからです。
プログラミングは、遊ぶことに最適化されたゲームとは違い、失敗や「わからないこと」がたくさん出てきます。特に初めてプログラミングに触れるお子さんにとって、プログラミングの考え方は理解しづらい場合も少なくありません。お子さんが、ささいなつまずきをきっかけにプログラミングを嫌いになってしまわないよう、親御さんがしっかりサポートしてあげることが重要です。
また、プログラミング初期でつまずきやすいポイントは、大人から見ると簡単に解決できるものが多いです。初めてお子さんにプログラミングをさせるときには、「親も一緒にやる」という意識を持って取り組んでいきましょう。
答えを教えすぎない
一方で、親がお子さんに「答えを教えすぎる」ことも問題になります。お子さんの「自分で考える力」を奪ってしまうからです。
プログラミング学習の一番のメリットは、「自ら考え、どうしたらいいかを試行錯誤して解決する力」が身に付くことです。いろいろな失敗や困難を乗り越える経験を繰り返すうちに、プログラミング的思考が育っていきます。
お子さんがプログラミング学習を始めたら、親御さんは一歩引いて見守りつつ、つまずきそうなところでだけアドバイスをする、というスタンスでいましょう。
小学校低学年なら、「このブロック、色が違うかも?」といったように、具体的でわかりやすいヒントを出してあげるとよいでしょう。
高学年なら、「さっきの手順、もう一回確認してみたら?」「もう少し考えたらできそうじゃない?」と促し、できるだけ自分の力で気づいて解決できるようサポートしてあげるのがおすすめです。
小さな成功体験を積み重ねることで、学習意欲もぐっと高まります。
「できていない」を放置しない
「わからないことを、わからないまま放置する」ことも、プログラミング学習ではNGです。プログラミング学習では、わからないことに出会うのは日常茶飯事ですが、そのままにしてしまうと苦手意識が強くなってしまいます。
うまくできないことを「どうやったらできるのか」と考えながら試行錯誤することこそが、プログラミング学習の肝です。もしお子さんが完全に行き詰まってしまったら、「一緒に調べてみようか」と提案したり、少し簡単なレベルまで戻してあげたりしましょう。
放置せず、必ず「動いた!」「できた!」という成功体験で終わらせることを心がけてください。
プログラミング「だけ」にしない
プログラミング学習はとても重要で価値のある活動ですが、プログラミングだけやっていれば良いというものではありません。外遊びで体を動かしたり、友達と遊んだり、本を読んだりする時間も同じくらい大切です。
プログラミングはどうしても長時間画面を見ることになりがちなので、「1日〇〇分まで」など、ご家庭ごとのルールを決め、リアルな体験とのバランスを親御さんがコントロールしてあげてください。
幅広い体験を積むことは、結果的にプログラミング作品のアイデアの幅を広げることにもつながります。いろいろな経験が、お子さんの創造力の源になっていきますよ。
効果的な学習のためにプログラミングスクールをおすすめする理由

「自宅で独学だと、親が教えるのが難しい。」
「効率よく、無駄なくプログラミングを覚えたい」
そういったご家庭にはプログラミングスクールを活用することをおすすめします。
体系的にカリキュラムがまとめられている
プログラミングスクールの一番のメリットは、「効率よく学べるようにカリキュラムが組まれている」という点です。
独学の場合、「どの教材から始めるか」「どの順番で学ぶか」といったことを、すべて親子で考えながら進めなければなりません。その結果、どうしても効率が悪くなってしまいがちです。
一方スクールでは、お子さんの年齢や経験に合わせて、ステップアップしやすい順番でカリキュラムが組まれています。「基礎 から応用」と段階的に学べるので、ムダな寄り道をせずに力をつけていくことができます。
「なるべく早く、しっかりとプログラミングを身につけさせたい」というご家庭は、スクールの利用を一度検討してみる価値があります。
うちも初めは独学でやっていましたが、スクールに入って学習効率の良さに気がつきました!
何歳からでも始められる
多くのプログラミングスクールには「対象年齢」が設定されています。逆に言えば、その対象年齢に入ってさえいれば、何歳からでもプログラミングを始めることができます。
最近では、ブロック遊び感覚で取り組める幼児向けのプログラミングスクールも増えています。就学前のお子さんでも、発達段階に合った内容で、「考える力」や「順序立てて考える力」を育てることが可能です。
もちろん、小学生から本格的に始めたいご家庭はその子にあった段階の学習を提供してくれます。
「できれば早いうちから慣れさせたい」というご家庭にも、スクールは心強い選択肢になります。
楽しく学習できる
プログラミングスクールの多くは、「楽しみながら続けられること」を大切にしています。
受験勉強のための学習塾のように、テキスト中心で詰め込むスタイルではなく、「作る楽しさ」を重視したカリキュラムになっているところがほとんどです。
「楽しいから続けられる」「続けていたら、いつの間にか力がついていた」という流れを作りやすいのが、スクールの良さです。勉強があまり得意でないお子さんでも、遊び感覚で入りやすいのは大きなメリットと言えます。
親の負担を減らせる
プログラミングを自宅で教えようとすると、「親もプログラミングに関わる」といった負担がどうしても増えてしまいます。仕事や家事で忙しい親にとっては、大きなストレスになることもあります。
プログラミングスクールなら、「教える部分」や「学習計画を立てる部分」をプロの講師に任せられるため、親御さんはサポート役に回るだけで済みます。
「学習そのものはスクールに任せて、家庭では応援・見守りに集中する」という形にできるので、親の精神的・時間的な負担を大きく減らすことができます。
自宅で学べるオンラインスクール
近年は、教室に通うタイプだけでなく、自宅から受講できるオンラインのプログラミングスクールも多数あります。
オンラインスクールには、次のようなメリットがあります。
「仕事が忙しくて送り迎えの時間がとれない」「近くにプログラミング教室がない」
といったご家庭でも、オンラインスクールなら無理なく続けやすくなります。
まとめ:お子さんにぴったりのタイミングと方法で、プログラミング学習の第一歩を踏み出そう!
この記事では、子供のプログラミング学習をいつから始めるのが良いのか、そして年齢別のおすすめ学習内容や、プログラミング学習で得られるメリットについて詳しく解説しました。
プログラミング学習は早ければ早いほど、将来役立つ力を自然と身につけやすいです。
ただし、最も大切なのはお子さん自身が興味をもつことです。「興味をもったとき」がその子にとってのベストなタイミングです。
いつプログラミングをはじめても、その時点でのお子さんの発達段階によって、柔軟に学習方法を変えることによって、プログラミングを習得していくことができます。
AIやテクノロジーがますます社会に浸透していくこれからの時代において、プログラミングは、子どもたちの「生きる力」の基礎となる重要なスキルになっていくと思っています。
「うちの子にはまだ早いかな?」と悩むよりも、まずはこの記事を参考に、お子さんの様子を見ながら、興味を引き出せるような方法でプログラミングの世界に触れさせてあげてみましょう。