
「子供がスマホに興味を持っているけど、簡単に与えていいのかしら」
「スマホとパソコン、どっちを買ってあげた方がいいの?」
「パソコンを買ってあげたいけど、注意する点ってあるの?」
そんな疑問に答えるべく、この記事を書きました。この記事では、小2の息子にパソコンを与えて使用させた筆者の体験談から、子供にはスマホよりも先にパソコンを与えるべき理由と、押さえておくべき注意点を解説します。
小学生のお子さんにはパソコンを買うべきか、スマホを買うべきか悩んでいる親御さんの参考になれば幸いです。
目次
結論:子供にはじめに与えるならパソコン一択

子供に教育的目的で与えるならば、初めはパソコンから与えるのがおすすめです。理由は、パソコンの方がスマホに比べて圧倒的に教育的効果は高いからです。また、スマホと比べて、パソコンは依存性が低く、子供が主体的に学び、作り出す活動に向いています。
我が家の長男もスマホよりも先にパソコンを買ってあげることで、ITスキルが向上しタイピングが上手になったりプログラミングにとり組むようになりました。
パソコンの特徴


まず、パソコンの特徴を確認しておきましょう!
パソコンのメリット・デメリット
パソコンのメリット | パソコンのデメリット |
・性能が良い ・クリエイティブな活動に向いている ・タイピングができる ・プログラミングができる ・親の管理がしやすい | ・持ち運びしにくい ・流行りのゲームやアプリができない ・操作を覚えるのが大変 |
教育的観点からみたパソコン
子供に与えるという観点で言えば、パソコンはできることの幅が広いことがいちばんの特徴です。
例えば、動画編集、プログラミング、デザイン、資料作成などです。これらはスマホでやるよりも圧倒的に効率よく学習ができます。
タイピングスキルやプログラミングスキルなど、習得に時間はかかるものの、将来的に重宝されるスキルが伸ばせるのも教育的観点では魅力があります。
画面が大きいので、「子供が何しているのか把握しやすい」という点も実は大きなメリットです。スマホでは、子供が今何をしているのか分かりにくいことがありますが、パソコンは後ろからのぞけば子供が何をしているのかすぐに分かります。
スマホの特徴


スマホにはどんなメリット・デメリット、特徴があるのでしょうか。
スマホのメリット・デメリット
スマホのメリット | スマホのデメリット |
・持ち運びしやすい ・簡単に扱える ・写真・動画が気軽に撮れる ・楽しいゲーム・アプリがある | ・紛失、破損の可能性が高い ・LINEトラブル、ネットトラブルなどの恐れ ・時間の管理が難しいので依存しやすい |
教育的観点からみたスマホの特徴
スマホのいちばんの特徴は、その手軽さでしょう。
親としても、自分がよく使っている分、初期設定も簡単だし、子供からしても扱いも簡単。加えてゲームやLINE、楽しいアプリなどができます。

子供からしても「パソコンとスマホ、どちらが欲しい?」と聞かれると多くは「スマホ」と答えるでしょう。笑
一方、その手軽さゆえに、使用時間が長くなってしまったり、インターネットトラブル、LINEトラブルになったりと、子供のネット問題の報告は後を絶ちません。
スマホは与えるのが楽。扱いも楽。その分トラブルのリスクは高い。そういった特徴があると言えるでしょう。
子供にスマホよりもパソコンを先に与えるべき理由

スマホは便利すぎて依存しやすい
スマホは、非常に気軽に使え、簡単に操作できます。無料のゲームアプリも使えて、スマホ1台あればいくらでも時間を潰せてしまう大人もたくさんいるでしょう。
ただ、スマホが与える刺激は、子供の脳・習慣に非常に深刻な影響を与えると言われています。
お子さんにスマホを際限なく使用させてしまうと、「ゲーム依存」や「ネット依存」を引き起こす可能性もあります。
スマホアプリは、ログインボーナスや、定期的なイベント、なるべく多くの時間スマホを触らせようとする仕組みがたくさんあります。人間を依存させようという機能がスマホにはもともとあるのです。
一度スマホに慣れてしまうと、「ヒマさえあればスマホ」という生活習慣がついてしまい、親が制限をかけるのも難しくなります。
パソコンは「少し不便」だからこそ依存しにくい
スマホと比較して、パソコンは不便な端末です。タイピングができなければ文字が入力できないし、スマホのように気軽に持ち運びもできません。使おうとするたびに、電源を毎回入れて立ち上げるのも面倒です。
しかし、この「不便さ」が意外と重要です。手軽に開けるわけじゃないからこそ、ダラダラと使う時間が減ります。つまり、パソコンは「使う時間を自分でコントロールしやすい端末」なのです。
スマホと比べて不便な分、パソコンはスマホよりも依存しにくい傾向があります。お子さんが初めて自分のデジタル機器を持つのであれば、スマホよりも依存のリスクが低いパソコンから始めるのが教育的に賢明でしょう。
スマホ使用は消費者にしかならない
スマホをいくら使っていても、ICTスキルはほとんど向上しません。スマホでできることの多くは、他人が作ったコンテンツを「消費する」ことしかできないからです。スマホを使っている限り、お金と時間を消費しながら刺激を受け取る「受身の活動」しかないと言えるでしょう。
消費者としての行動が悪いわけではありませんが、子供に与えるデジタル機器の中で、スマホは教育的効果が低い部類の端末だとも言えるでしょう。
「スマホでも勉強アプリで勉強ができる!」という人がいますが、子供にとって、Youtubeやゲームアプリが入っている端末で勉強に集中するのは至難の業です。スマホで勉強するくらいなら、紙のドリルをやって、その後でスマホで遊べばいいと思っています。
パソコンのスキルが向上すれば生産者側になれる
どれだけスマホの性能が向上しても、生産的な活動ではパソコンの方が圧倒的に性能が勝ります。いまだに多くの情報コンテンツはパソコンを通して作られています。デザイン、タイピング、プログラミングなど、生産的な活動をするための活動はまだまだパソコンでしかできないと言っても過言ではありません。
最近のデータでは、スマホの普及・小学生の利用増加に伴って、タイピングができない小学生が増えてきているというデータもあります。みんながパソコンに不慣れな現代だからこそ、相対的にパソコンを使える人材は重宝されていくでしょう。
教育的観点なら絶対にパソコンがおすすめ
パソコンとスマホを比べた時、お子さんの未来を考えるなら絶対にパソコンから購入することをおすすめします。
パソコンは、確かに文字入力やマウス操作を覚えなければいけない点で、スマホよりもお子さんにとってハードルが高いです。しかし、教育的観点からすれば圧倒的にパソコンの方が有益です。依存症のリスクも軽減させやすく、将来必要なスキルが身についていくのでいいことずくめです。

我が家の子供にパソコンを与えた体験談はこの後お話しします!
小2の長男にパソコンを買った我が家の体験談

パソコンを買ったのは小2の4月

我が家の長男には、小2の4月に教育的な目的で、パソコンを購入しました。我が家では使いやすさ、管理のしやすさなどからMacBookを選択しました。
我が家はパソコンをプログラミングに使うことを想定していたので、そこそこ性能のいいものを購入しました。しかし、これから初めてのパソコンをちょっとずつ触っていきたいというご家庭であれば、安いパソコンでも十分学習できると思います。
↓購入したパソコンについてはこちら
関連記事:小学生にMacのパソコンを買ってよかったこと4つ!利用制限や小学2年生のプログラミング学習の様子とともにレビュー
操作は意外とすぐに覚えた
小2の息子は初めてパソコンを購入するまで、ほとんどパソコンを触ったことはありませんでした。タッチパッドの操作やダブルクリック、右クリックなどは、最初は戸惑ってどのようにすればいいかわからない、といった感じでした。購入してしばらくは親と一緒に操作をしていく必要がありましたが、1〜2週間も経つといつの間にか操作を身につけていっていました。

小2の息子のパソコン操作の覚える早さを見て、「小さいうちからパソコンを買ってよかった」と思いました。
ローマ字入力はやりながら覚えていった

子供がパソコンを始める際に、一番ハードルが高いのはローマ字入力だと思います。我が家の小2息子も、パソコン購入当初はローマ字入力に苦労しました。
最初はローマ字表をパソコンの横に置いて、いつでもローマ字表を見ながら文字が打てるようにしていきました。(写真は通ってるプログラミングスクールのもの)
また、定期的にタイピング練習をするようにうながし、少しずつ操作に慣れるようにしていきました。
タイピングやプログラミングに主に使用
小2息子にとって、パソコンは「タイピングアプリで遊ぶもの」「プログラミングで遊ぶもの」という認識だったみたいです。なので、パソコンを触ることに義務感や抵抗感は一切なく、楽しんで毎日触っていたように思います。
パソコン購入した当初は、タイピングは「Playgram」、プログラミングは「Scratch」を中心にやっていました。
最初はタイピングもプログラミングも親と一緒にやってみる程度でしたが、今では自分からプログラミングにハマり、オンラインプログラミングスクールにも入会し、どんどんスキルを高めていっています。
↓息子が通っているオンラインスクールについてはこちら
スマホより前に自分用のパソコンを与えてよかった
我が家の息子は、今ではパソコンでどんどんスキルを高めています。しかし、もしパソコンより先にスマホを与えていたら、きっとスマホゲームやYoutubeなどにハマり、パソコンに触る機会が少なくなっていたでしょう。
筆者の周囲のママ友や親戚のお子さんでも、低学年のうちにスマホを渡している家庭のお子さんは、少なからずスマホに依存してしまっているように感じます。

大人の私たちでもスマホの時間は際限がなくなってしまうことはありますよね。お子さんならなおさらですね。
我が家が子供にスマホよりも先にパソコンを与えたのは、そこまで深い考えがあったわけじゃありません。「スマホってなんか良くなさそう」「なんかパソコンなら勉強になりそう」っていう浅い考えからパソコンを購入しましたが、これが結果的にファインプレイでした。
小2の息子は、スマホの便利さを知る前にパソコンをに触れ、パソコンに少しずつ触れるようになった結果、将来的に使えるパソコンスキル(プログランミングやタイピング)が伸び、生産的な活動をしはじめています。
また、「自分の」パソコンっていうことも重要。初めはパソコンは親と共有でもいいかな、と思っていたけど、結果的には「子供用パソコン」を買ってよかったと思いました。子供が自分で触りたいときに触ることができることが重要でした。
この先きっとスマホも与えることになる。
我が家の小2の息子は、今はパソコンで十分満足しているとは思います。しかし、きっとこの先スマホも欲しがることになるとは思ってますし、いつかはスマホも与えないといけないと思っています。
正直、子供にスマホを与えたらある程度スマホにハマってしまうのは仕方ないとは思っています。しかし、それまでにパソコンスキルやITリテラシーがついているかいないかは重要だと考えています。
パソコンを与える際の留意点と対策

スマホでもパソコンでも親の管理は必要
パソコンでもスマホでも、無制限で使い続けていれば依存してしまう可能性は高いです。一度依存になってしまえば、日常生活や学習にも悪影響を及ぼしてしまいます。
我が家もパソコンを初めて与えた際には厳格なルールを設定しましたし、ルールを破れば厳格に使用禁止などのペナルティを与えています。

パソコンorタブレットやスマホを上手に使いこなすのは、小学生だけでは難しいと考えています。スマホにしろパソコンにしろ、親がしっかり管理してあげる必要がありますね。
PCを買っても消費活動しかしないこともある
パソコンのもったいない使い方として、「スマホと同じ使い方をする」と言う点が挙げられます。特にパソコンでYoutubeを延々と見てしまう使い方は非常にもったいないと言えるでしょう。
解決策としては、パソコンを買った目的をはっきりさせておくことが重要です。

我が家では、勉強以外のYoutubeはパソコンでは基本禁止。タイピングやプログラミングでの成果を、週に1回以上発表することにしています。
依存・睡眠不足に注意
パソコンであっても、睡眠不足や依存症の対策はしないといけません。いくらクリエイティブな活動ができると言ってものめり込みすぎると、パソコン依存や睡眠不足のリスクを秘めています。
対策としては、パソコンを使用する時間の管理が一番有効です。お子さんが自己管理できるのが一番ですが、小学生のうちから自己管理ができるお子さんは多くないでしょう。
我が家では、パソコンを使っていい時間帯やトータルの時間を明確に決めています。寝る1時間前には絶対にパソコンをシャットダウンしているように気をつけています。
また、パソコンの使用・充電ともにリビングで目が届く場所に限定しているので、親の管理ができないところで使用できないようになっています。
視力・姿勢が悪くなりがち
小学生のうちからパソコン作業を長くしていると、視力や姿勢が悪くなる問題も発生してしまいます。
できる対策としては、一回あたりの使用時間を制限するのが一番有効です。30分やったら休憩→遠くの景色を見る、などのルールづくりをもしていきましょう。
セキュリティ・インターネットトラブルなどの危険性
パソコンを子供に渡す場合、多くの場合インターネットに接続するとは思いますが、ネットトラブルが発生してしまう危険性もあります。
例えば、悪質なアプリをインストールしてウィルスに感染してしまったり、インターネットに個人情報を漏えいさせてしまうなどのトラブルが考えられます。
子供用のパソコンに施す対策として、ペアレンタルコントロールが王道です。アプリの保護者の許可がないとインストールができないように設定したり、スクリーンタイムを設定してパソコンの使用時間を制限することができます。
質問Q&A

Q.スマホには興味を持つが、パソコンには興味を持ってくれません。

A.スマホの方がパソコンよりも面白いのは仕方ないです。最初は親が「10分だけ一緒にやろうよ」とパソコンに誘ってみてはいかがでしょうか?
Q.塾に行かせたり、友達や家族とのLINEするのにスマホが必要なんですが・・・

A.スマホがダメと言っているわけじゃないです。ただ、依存性が高いことを十分理解しましょう。用途を限定し、アプリのインストールや利用時間を厳格に管理することが重要です。
Q.スマホが教育的に良くないならタブレットはどう?

A.教育的効果でいうとタブレットは「大きいスマホ」です。基本的にはコンテンツを消費する端末になります。ただし、デジタルでのお絵描きやデザインに興味のあるお子さんは、iPad+ApplePencilもいいかもしれません。
Q.AIが発達していくからパソコンは要らなくない?

A.AIが発達してもAIが不要になることはありません。むしろ、AIが発達した世界では、他人と異なるパソコンスキルを持つことの優位性が高まっていると思っています。
まとめ:スマホは「遊びの道具」、パソコンは「未来の道具」
最後までお読みいただきありがとうございました。
スマホは確かに便利で楽しい機器です。遊びの道具として、これ以上面白いものはないでしょう。
しかし、教育的・発達的な観点で見ると、パソコンの方が圧倒的に価値があります。
子供にとって初めてのデジタル機器は、「未来を作る道具」になるといいと思っています。